基礎問題集
数学C 式と曲線「双曲線」の問題7 解説
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解説
方針・初手
距離そのものではなく、距離の2乗を最小化する。双曲線
$$ \frac{x^2}{2}-y^2=1
$$
より
$$ y^2=\frac{x^2}{2}-1
$$
であり、点 $P(x,y)$ が存在するためには $|x|\ge \sqrt{2}$ である。したがって、距離の2乗を $x$ だけの関数に直して、定義域 $|x|\ge \sqrt{2}$ 上で最小化すればよい。
解法1
点 $P(x,y)$ と点 $A(a,0)$ の距離の2乗を $D$ とおくと、
$$ D=(x-a)^2+y^2
$$
である。双曲線の式から
$$ y^2=\frac{x^2}{2}-1
$$
なので、
$$ D=(x-a)^2+\frac{x^2}{2}-1
$$
となる。これを整理すると、
$$ D=\frac{3}{2}x^2-2ax+a^2-1
$$
である。
これは $x$ について下に凸の2次関数であり、平方完成すると
$$ D=\frac{3}{2}\left(x-\frac{2a}{3}\right)^2+\frac{a^2}{3}-1
$$
となる。ただし、$x$ の定義域は
$$ x\le -\sqrt{2},\quad \sqrt{2}\le x
$$
である。
したがって、頂点 $x=\dfrac{2a}{3}$ が定義域に入るかどうかで場合分けする。
**(i)**
$a\ge \dfrac{3\sqrt{2}}{2}$ のとき
このとき
$$ \frac{2a}{3}\ge \sqrt{2}
$$
であるから、頂点 $x=\dfrac{2a}{3}$ は定義域に含まれる。よって最小値は
$$ D_{\min}=\frac{a^2}{3}-1
$$
である。したがって、
$$ f(a)=\sqrt{\frac{a^2}{3}-1}
$$
となる。
**(ii)**
$a\le -\dfrac{3\sqrt{2}}{2}$ のとき
このとき
$$ \frac{2a}{3}\le -\sqrt{2}
$$
であるから、同じく頂点が定義域に含まれる。よって
$$ D_{\min}=\frac{a^2}{3}-1
$$
であり、
$$ f(a)=\sqrt{\frac{a^2}{3}-1}
$$
となる。
**(iii)**
$-\dfrac{3\sqrt{2}}{2}<a<\dfrac{3\sqrt{2}}{2}$ のとき
このとき頂点 $x=\dfrac{2a}{3}$ は定義域 $|x|\ge \sqrt{2}$ に含まれない。したがって、定義域の端である $x=\sqrt{2}$ または $x=-\sqrt{2}$ のうち、$a$ に近い方で最小になる。
$x=\sqrt{2}$ のとき
$$ D=(\sqrt{2}-a)^2
$$
であり、$x=-\sqrt{2}$ のとき
$$ D=(-\sqrt{2}-a)^2
$$
である。
よって $a\ge 0$ なら $x=\sqrt{2}$ で最小となり、$a\le 0$ なら $x=-\sqrt{2}$ で最小となる。したがって、
$$ f(a)=\left||a|-\sqrt{2}\right|
$$
である。
以上より、
$$ f(a)= \begin{cases} \sqrt{\dfrac{a^2}{3}-1} & \left(|a|\ge \dfrac{3\sqrt{2}}{2}\right),\\ \left||a|-\sqrt{2}\right| & \left(|a|\le \dfrac{3\sqrt{2}}{2}\right). \end{cases}
$$
解説
この問題では、双曲線上の点 $P$ をそのまま $x,y$ の2変数で扱うより、双曲線の式を使って距離の2乗を $x$ だけの関数にするのが自然である。
注意すべき点は、$y^2=\dfrac{x^2}{2}-1$ としたあと、$x$ はすべての実数を動けるわけではなく、
$$ |x|\ge \sqrt{2}
$$
という制限をもつことである。この制限を忘れると、常に頂点で最小になると誤って判断してしまう。
曲線 $b=f(a)$ は偶関数である。したがって $b$ 軸に関して対称である。概形は次の特徴をもつ。
- $a=\pm \sqrt{2}$ で $b=0$ となる。
- $a=0$ で $b=\sqrt{2}$ となる。
- $|a|\le \dfrac{3\sqrt{2}}{2}$ では折れ線になる。
- $|a|\ge \dfrac{3\sqrt{2}}{2}$ では $b=\sqrt{\dfrac{a^2}{3}-1}$ になる。
- $a=\pm\dfrac{3\sqrt{2}}{2}$ で折れ線部分と曲線部分は滑らかにつながる。
より詳しく書くと、
$$ b=f(a)= \begin{cases} \sqrt{\dfrac{a^2}{3}-1} & \left(a\le -\dfrac{3\sqrt{2}}{2}\right),\\ -a-\sqrt{2} & \left(-\dfrac{3\sqrt{2}}{2}\le a\le -\sqrt{2}\right),\\ a+\sqrt{2} & \left(-\sqrt{2}\le a\le 0\right),\\ \sqrt{2}-a & \left(0\le a\le \sqrt{2}\right),\\ a-\sqrt{2} & \left(\sqrt{2}\le a\le \dfrac{3\sqrt{2}}{2}\right),\\ \sqrt{\dfrac{a^2}{3}-1} & \left(\dfrac{3\sqrt{2}}{2}\le a\right). \end{cases}
$$
これに基づいて、$a=\pm\sqrt{2}$ で $b=0$ となる左右対称の折れ線と、その外側に続く平方根型の曲線を描けばよい。
答え
**(1)**
$$ f(a)= \begin{cases} \sqrt{\dfrac{a^2}{3}-1} & \left(|a|\ge \dfrac{3\sqrt{2}}{2}\right),\\ \left||a|-\sqrt{2}\right| & \left(|a|\le \dfrac{3\sqrt{2}}{2}\right). \end{cases}
$$
**(2)**
曲線 $b=f(a)$ は $b$ 軸に関して対称で、
$$ (\pm\sqrt{2},0),\quad (0,\sqrt{2}),\quad \left(\pm\frac{3\sqrt{2}}{2},\frac{1}{\sqrt{2}}\right)
$$
を通る。区間 $|a|\le \dfrac{3\sqrt{2}}{2}$ では折れ線、外側では
$$ b=\sqrt{\frac{a^2}{3}-1}
$$
に従う曲線である。