基礎問題集
数学C 式と曲線「極方程式」の問題2 解説
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解説
方針・初手
$z=x+iy$ とおき、$z^2$ が心臓形 $C$ 上を動く条件を $x,y$ で書き直す。
$z^2$ の実部・虚部を
$$ z^2=(x^2-y^2)+2xy,i
$$
と表せるので、心臓形 $C$ の直交座標での条件に代入する。
解法1
$z^2=X+iY$ とおくと、
$$ X=x^2-y^2,\qquad Y=2xy
$$
である。
心臓形 $C$ は極方程式
$$ r=2(1+\cos\theta)
$$
で表される。ここで、$z^2=X+iY$ に対して
$$ r=\sqrt{X^2+Y^2},\qquad \cos\theta=\frac{X}{\sqrt{X^2+Y^2}}
$$
である。
ただし、原点については最終的な式に含まれるため、まず $r>0$ として考える。
これを極方程式に代入すると、
$$ \sqrt{X^2+Y^2} = 2\left(1+\frac{X}{\sqrt{X^2+Y^2}}\right)
$$
となる。両辺に $\sqrt{X^2+Y^2}$ をかけて、
$$ X^2+Y^2=2\sqrt{X^2+Y^2}+2X
$$
を得る。
ここで $X=x^2-y^2,\ Y=2xy$ であるから、
$$ \begin{aligned} X^2+Y^2 &= (x^2-y^2)^2+(2xy)^2\\ &= (x^2+y^2)^2 \end{aligned} $$
である。また、
$$ \sqrt{X^2+Y^2}=x^2+y^2
$$
である。
したがって、
$$ (x^2+y^2)^2 = 2(x^2+y^2)+2(x^2-y^2)
$$
となる。右辺を整理すると、
$$ 2(x^2+y^2)+2(x^2-y^2)=4x^2
$$
であるから、
$$ (x^2+y^2)^2=4x^2
$$
を得る。
ここで問題の条件より $x\geqq 0$ である。よって、
$$ x^2+y^2=2x
$$
となる。
したがって、
$$ x^2-2x+y^2=0
$$
すなわち、
$$ (x-1)^2+y^2=1
$$
である。
この円は中心 $(1,0)$、半径 $1$ の円であり、全体が $x\geqq 0$ の領域に含まれる。
解法2
$z$ 自身を極形式で
$$ z=\rho(\cos\varphi+i\sin\varphi)
$$
とおく。$x\geqq 0$ であるから、
$$ -\frac{\pi}{2}\leqq \varphi\leqq \frac{\pi}{2}
$$
としてよい。
このとき、
$$ z^2=\rho^2(\cos 2\varphi+i\sin 2\varphi)
$$
である。したがって、$z^2$ の極座標は
$$ r=\rho^2,\qquad \theta=2\varphi
$$
である。
$z^2$ が心臓形 $C$ 上にあるためには、
$$ \rho^2=2(1+\cos 2\varphi)
$$
が成り立てばよい。
倍角公式より、
$$ 1+\cos 2\varphi=2\cos^2\varphi
$$
であるから、
$$ \rho^2=4\cos^2\varphi
$$
となる。
$x\geqq 0$ なので $\cos\varphi\geqq 0$ であり、
$$ \rho=2\cos\varphi
$$
である。
一方、$x=\rho\cos\varphi$ だから、
$$ \rho^2=2\rho\cos\varphi=2x
$$
となる。よって、
$$ x^2+y^2=2x
$$
すなわち、
$$ (x-1)^2+y^2=1
$$
である。
解説
この問題の核心は、写像 $z\mapsto z^2$ によって偏角が $2$ 倍、絶対値が $2$ 乗になることである。
特に、$z=\rho(\cos\varphi+i\sin\varphi)$ とすると、$z^2$ は
$$ r=\rho^2,\qquad \theta=2\varphi
$$
となる。心臓形
$$ r=2(1+\cos\theta)
$$
に $\theta=2\varphi$ を入れると、倍角公式によって
$$ \rho^2=4\cos^2\varphi
$$
となり、右半平面 $x\geqq 0$ では $\rho=2\cos\varphi$ と取れる。
これは直交座標では
$$ x^2+y^2=2x
$$
であり、円
$$ (x-1)^2+y^2=1
$$
を表す。
右半平面という条件があるため、平方根を取るときに符号が決まる点が重要である。
答え
$$ \boxed{(x-1)^2+y^2=1}
$$