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数学C 式と曲線「極方程式」の問題7 解説
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解説
方針・初手
極方程式 $r=a(1+\cos\theta)$ で表される曲線上の点は、原点からの距離が $a(1+\cos\theta)$ である。円 $S$ も原点を通る円であるから、直線 $OP$ 上での「原点からの符号付き距離」を比べると処理しやすい。
解法1
まず、円 $S$ を極方程式で表す。
円 $S$ は中心が $\left(\dfrac{a}{2},0\right)$、半径が $\dfrac{a}{2}$ であるから、直交座標で
$$ \left(x-\frac{a}{2}\right)^2+y^2=\left(\frac{a}{2}\right)^2
$$
である。これを整理すると
$$ x^2+y^2=ax
$$
となる。
極座標では $x=r\cos\theta,\ y=r\sin\theta$ より $x^2+y^2=r^2$ であるから、
$$ r^2=ar\cos\theta
$$
を得る。よって、原点を除いた部分では
$$ r=a\cos\theta
$$
である。したがって、円 $S$ の極方程式は
$$ r=a\cos\theta
$$
と表せる。
次に、$P$ を曲線 $C_a$ 上の点とする。$P\neq O$ であるから、$P$ の偏角を $\theta$ とすれば、$P$ の原点からの距離は
$$ OP=a(1+\cos\theta)
$$
である。
一方、直線 $OP$ 上で円 $S$ と交わる点 $Q$ は、同じ偏角 $\theta$ に対して
$$ OQ=a\cos\theta
$$
という符号付き距離で表される。
したがって、直線 $OP$ 上での $P,Q$ の符号付き距離の差は
$$ a(1+\cos\theta)-a\cos\theta=a
$$
である。よって
$$ PQ=a
$$
となり、これは $P$ の位置によらず一定である。
なお、$\cos\theta=0$ のときは直線 $OP$ が円 $S$ に原点で接する場合であり、このとき $Q=O$ とみなしても
$$ PQ=OP=a
$$
となる。
最後に、極座標が $(2a,0)$ の点を $A$ とする。すなわち
$$ A=(2a,0)
$$
である。
$P$ の極座標を
$$ \left(a(1+\cos\theta),\theta\right)
$$
とおく。$c=\cos\theta$ とおくと、$-1\leqq c\leqq 1$ であり、
$$ P=\left(a(1+c)c,\ a(1+c)\sin\theta\right)
$$
である。
距離 $AP$ の2乗を極座標の形で計算すると、
$$ \begin{aligned} AP^2 &=OP^2+OA^2-2\cdot OP\cdot OA\cos\theta \\ &={a(1+\cos\theta)}^2+(2a)^2-2\cdot a(1+\cos\theta)\cdot 2a\cos\theta \end{aligned}
$$
である。$c=\cos\theta$ として整理すると、
$$ \begin{aligned} AP^2 &=a^2(1+c)^2+4a^2-4a^2c(1+c) \\ &=a^2{(1+2c+c^2)+4-4c-4c^2} \\ &=a^2(5-2c-3c^2) \end{aligned}
$$
となる。
したがって、$AP$ の最大値を求めるには、$-1\leqq c\leqq 1$ における
$$ 5-2c-3c^2
$$
の最大値を求めればよい。
これは上に凸の2次関数であり、
$$ 5-2c-3c^2=-3\left(c+\frac{1}{3}\right)^2+\frac{16}{3}
$$
と平方完成できる。よって最大値は、$c=-\dfrac{1}{3}$ のとき
$$ \frac{16}{3}
$$
である。
したがって
$$ AP^2_{\max}=a^2\cdot\frac{16}{3}
$$
より、
$$ AP_{\max}=\frac{4a}{\sqrt{3}}
$$
である。
解説
円 $S$ は原点を通る円なので、極方程式にすると $r=a\cos\theta$ となる。曲線 $C_a$ は $r=a(1+\cos\theta)$ であるから、同じ直線上で両者の符号付き距離を比べると差が常に $a$ になる。この見方が第2問の本質である。
第3問では、点 $A=(2a,0)$ と $P$ の距離を直接座標で処理してもよいが、極座標の余弦定理を使うと計算が短い。最終的には $\cos\theta$ だけの2次関数の最大値問題に帰着する。
答え
**(1)**
$$ r=a\cos\theta
$$
**(2)**
$$ PQ=a
$$
で一定である。
**(3)**
$$ \frac{4a}{\sqrt{3}}
$$