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数学C 式と曲線「極方程式」の問題10 解説

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数学C式と曲線極方程式問題10
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数学C 式と曲線 極方程式 問題10の問題画像
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解説

方針・初手

$z=x+iy$ とおくと,$\overline{z}=x-iy$ である。まず方程式 $(*)$ を $x,y$ の一次方程式に直し,複素数平面上の直線として扱う。

その後,正三角形や直角二等辺三角形の条件は,直線上の点の位置関係として処理する。

解法1

$z=x+iy$ とおく。このとき $\overline{z}=x-iy$ であるから,

$$ \begin{aligned} &(1-\sqrt{3}i)z+(1+\sqrt{3}i)\overline{z} \\ &=(1-\sqrt{3}i)(x+iy)+(1+\sqrt{3}i)(x-iy) \\ &=2x+2\sqrt{3}y \end{aligned}

$$

である。したがって,方程式 $(*)$ は

$$ 2x+2\sqrt{3}y=2\sqrt{3}

$$

すなわち

$$ x+\sqrt{3}y=\sqrt{3}

$$

を表す。

まず $z=x_0$,すなわち $y=0$ のとき,

$$ x_0=\sqrt{3}

$$

である。よって,$\boxed{\text{ア}=\sqrt{3}}$ である。

次に $z=iy_0$,すなわち $x=0$ のとき,

$$ \sqrt{3}y_0=\sqrt{3}

$$

より,

$$ y_0=1

$$

である。よって,$\boxed{\text{イ}=1}$ である。

また,

$$ z=sx_0+ity_0=s\sqrt{3}+it

$$

であるから,この点の実部と虚部はそれぞれ

$$ x=s\sqrt{3},\qquad y=t

$$

である。これを直線 $x+\sqrt{3}y=\sqrt{3}$ に代入すると,

$$ s\sqrt{3}+\sqrt{3}t=\sqrt{3}

$$

となる。よって,

$$ s+t=1

$$

である。したがって,$\boxed{\text{ウ}:s+t=1}$ である。

次に,方程式 $(*)$ を満たす $z$ のうち $|z|$ が最小となる点を求める。これは原点から直線

$$ x+\sqrt{3}y=\sqrt{3}

$$

に下ろした垂線の足である。

直線 $ax+by=c$ における原点からの垂線の足は

$$ \left(\frac{ac}{a^2+b^2},\frac{bc}{a^2+b^2}\right)

$$

である。ここでは $a=1,\ b=\sqrt{3},\ c=\sqrt{3}$ なので,垂線の足は

$$ \left(\frac{\sqrt{3}}{4},\frac{3}{4}\right)

$$

である。よって,

$$ z=\frac{\sqrt{3}}{4}+\frac{3}{4}i

$$

のとき $|z|$ は最小となる。したがって,

$$ |z|=\sqrt{\left(\frac{\sqrt{3}}{4}\right)^2+\left(\frac{3}{4}\right)^2} =\sqrt{\frac{3}{16}+\frac{9}{16}} =\frac{\sqrt{3}}{2}

$$

である。よって,

$$ \boxed{\text{エ}=\frac{\sqrt{3}}{4}+\frac{3}{4}i},\qquad \boxed{\text{オ}=\frac{\sqrt{3}}{2}}

$$

である。

次に,$z_1,z_2$ がともに方程式 $(*)$ を満たし,$\triangle OZ_1Z_2$ が正三角形となる場合を考える。

直線

$$ x+\sqrt{3}y=\sqrt{3}

$$

を $L$ とする。原点 $O$ から $L$ までの距離は,すでに求めた通り

$$ \frac{\sqrt{3}}{2}

$$

である。

$\triangle OZ_1Z_2$ が正三角形で,$Z_1,Z_2$ がともに直線 $L$ 上にあるとき,$Z_1Z_2$ は正三角形の一辺である。正三角形の一辺の長さを $a$ とすると,高さは

$$ \frac{\sqrt{3}}{2}a

$$

である。これが原点から直線 $L$ までの距離 $\frac{\sqrt{3}}{2}$ に等しいから,

$$ \frac{\sqrt{3}}{2}a=\frac{\sqrt{3}}{2}

$$

より,

$$ a=1

$$

である。

原点から直線 $L$ に下ろした垂線の足を $H$ とすると,

$$ H\left(\frac{\sqrt{3}}{4},\frac{3}{4}\right)

$$

である。また,直線 $L$ に平行な単位ベクトルとして

$$ \left(\frac{\sqrt{3}}{2},-\frac{1}{2}\right)

$$

をとれる。したがって,$Z_1,Z_2$ は $H$ からこの方向に長さ $\frac{1}{2}$ だけ進んだ点と戻った点である。

よって,

$$ \left(\frac{\sqrt{3}}{4},\frac{3}{4}\right) \pm \frac{1}{2}\left(\frac{\sqrt{3}}{2},-\frac{1}{2}\right)

$$

を計算すると,

$$ (0,1),\qquad \left(\frac{\sqrt{3}}{2},\frac{1}{2}\right)

$$

を得る。$z_1$ の実部は $z_2$ の実部より小さいので,

$$ z_1=i,\qquad z_2=\frac{\sqrt{3}}{2}+\frac{1}{2}i

$$

である。したがって,

$$ \boxed{\text{カ}=i},\qquad \boxed{\text{キ}=\frac{\sqrt{3}}{2}+\frac{1}{2}i}

$$

である。

最後に,$\triangle OZ_1Z_2$ が $\angle O=90^\circ$ の直角二等辺三角形となる場合を考える。

$\angle O=90^\circ$ で $OZ_1=OZ_2$ であるから,$z_2$ は $z_1$ を原点まわりに $90^\circ$ または $-90^\circ$ 回転した点である。

**(i)**

$z_2=iz_1$ の場合

$z_1=x+iy$ とすると,

$$ z_2=iz_1=-y+ix

$$

である。$z_1,z_2$ はともに直線 $x+\sqrt{3}y=\sqrt{3}$ 上にあるので,

$$ \begin{cases} x+\sqrt{3}y=\sqrt{3} \\ -y+\sqrt{3}x=\sqrt{3} \end{cases}

$$

を満たす。これを解くと,

$$ x=\frac{3+\sqrt{3}}{4},\qquad y=\frac{3-\sqrt{3}}{4}

$$

である。このとき $z_2$ の実部は

$$ -y=\frac{\sqrt{3}-3}{4}

$$

となり,$z_1$ の実部より小さい。これは「$z_1$ の実部は $z_2$ の実部より小さい」という条件に反する。

**(ii)**

$z_2=-iz_1$ の場合

$z_1=x+iy$ とすると,

$$ z_2=-iz_1=y-ix

$$

である。$z_1,z_2$ がともに直線 $x+\sqrt{3}y=\sqrt{3}$ 上にあることから,

$$ \begin{cases} x+\sqrt{3}y=\sqrt{3} \\ y-\sqrt{3}x=\sqrt{3} \end{cases}

$$

を満たす。これを解くと,

$$ x=\frac{\sqrt{3}-3}{4},\qquad y=\frac{\sqrt{3}+3}{4}

$$

である。したがって,

$$ z_2=y-ix = \frac{\sqrt{3}+3}{4} +\frac{3-\sqrt{3}}{4}i

$$

である。よって,$z_2$ の実部は

$$ \frac{3+\sqrt{3}}{4}

$$

である。したがって,

$$ \boxed{\text{ク}=\frac{3+\sqrt{3}}{4}}

$$

である。

解説

この問題の中心は,複素数の方程式を実部・虚部に分けて,複素数平面上の直線として見ることである。

$(*)$ は一見すると $z$ と $\overline{z}$ を含む複素数の方程式であるが,$z=x+iy$ とおけば単なる直線

$$ x+\sqrt{3}y=\sqrt{3}

$$

になる。したがって,以後は点がこの直線上にあるという条件として処理すればよい。

$|z|$ の最小は,原点から直線までの距離であり,対応する点は垂線の足である。正三角形の場合は,直線 $Z_1Z_2$ が正三角形の一辺になるため,原点から直線までの距離が正三角形の高さになる。直角二等辺三角形の場合は,原点を中心とする $90^\circ$ 回転,すなわち $z\mapsto iz$ または $z\mapsto -iz$ を使うと整理しやすい。

答え

$$ \boxed{\text{ア}=\sqrt{3}}

$$

$$ \boxed{\text{イ}=1}

$$

$$ \boxed{\text{ウ}:s+t=1}

$$

$$ \boxed{\text{エ}=\frac{\sqrt{3}}{4}+\frac{3}{4}i}

$$

$$ \boxed{\text{オ}=\frac{\sqrt{3}}{2}}

$$

$$ \boxed{\text{カ}=i}

$$

$$ \boxed{\text{キ}=\frac{\sqrt{3}}{2}+\frac{1}{2}i}

$$

$$ \boxed{\text{ク}=\frac{3+\sqrt{3}}{4}}

$$

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